妹彼女
気に入ったアクセをいくつか買い、俺たちは昼飯を食うことにした。適当にレストランに入る。


「じゃあ俺エビグラタン、あとアイスティーとサラダも。」


『あ、私もそれで。』


「俺はじゃあハンバーグセットで。」


注文が終わると大地が感心した目で俺たちを見る。


「しっかし、こんなにも顔が似てないのに意見はほとんど同じなんだな~。今更ながら驚くよ、双子の力には。」


外食で俺と空の注文が違うことはほぼ無い。ドリンクバーも全く同じ順番で取りに行く、違うのはせいぜい飲むスピードか量ぐらいだった。


「性別が違う以外でなんか絶対的に違うところって勉強以外にあんのか?」


驚いたことに俺たちは苦手分野と得意分野が全くの真逆なのだ。
俺が数学と英語が得意で国語と理科が苦手。
空がその逆。一見お互いに教え合えるから便利だと思われがちだが、苦手分野はできないって意味じゃない。
俺ら兄妹が勉強の教え合いをしたことは一度も無い。
俺たちは満点以外取ったことがないから。


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