妹彼女
『ないね~。てか、あんまり考えたこともないかな~。』


「似てるところはたくさんあるけど、違うところはな~…」


「……、最初はグー、ジャンケンしょい。」


大地の音頭に二人は反射的にチョキを出し、敗けた。


「あっちむいて、ほい。」


二人同時に下を向く。


「あっはははははっ!おもしれ~!モーションが全く一緒だ!」


「しょうがねぇだろ、双子なんだから。」


「あははは、いや褒めてんだよ。でもすげぇな、二人でジャンケンしても決着つかないんだろ?」


『それがね~、着いちゃうんだよ。絶対兄貴の初回勝ち、何回やっても。』


「へぇ、そうなんだ?」


相手の出す手が分かるからこそ、双子のジャンケンはすごい心理戦である。俺の方が一枚上で、何回やろうとも敗ける気がしない。


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