妹彼女
グラタンとハンバーグが来て、食べていると入り口が開きドアが見える方に座っていた大地がそれに気づいた。


「おい、海。あれ…」


振り返ると同い年と思われる女の子が家族連れで入って来ていた。大地が言ったから知り合いかと思ったが、俺はあの娘を知らない。

茶色いウェーブの長い髪。長いまつ毛を引き立たせる薄緑の目、白い肌にピンクのワンピースがよく似合っていた。


「誰?俺知らないぞ?」


『あ!知ってる。あの娘モデルの葵 小海(こうみ)でしょ?今日見た雑誌に載ってたよ。』


モデルか、どうりでどこかオーラが他の女の子と違うのか。周りの家族もかなりレベルが高い。


「うわ、俺初めて生で見たよ。かわいい。」


大地の目は完全に小海をロックオンしていた。


「そんなに見てたら周りにも気づかれるし、向こうにも迷惑だろ?その辺にしとけ。」


聞いてない…、ま、人も少ないし大丈夫だろうな。


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