妹彼女
~Ⅳ~ 小海
「信じらんねぇ、なぁ海。俺たち今葵小海と一緒に買い物してるぜ?」


OKしたのはお前のくせに。
時遡ること10分前。



「実はね、私今お忍びで来てるんだけど、よかったら一緒にお買い物に参加してもいい?」


「え、え、ど、どうして…!?」


落ち着いてから言え大地。


「後ろにいるの家族なんだけどね、どうしてもセンスが合わなくてね。えっと…名前は?」


『え?私?ふ、風羽空…』


「空ちゃんね?空ちゃんかわいいから私とセンス合うと思うからさ、一緒に服選んで欲しいんだ。」


同い年の娘を探してたのか。にしてもかわいいからセンスが合うだと?自分もかわいいって言ってるようなもんじゃねぇか。確かに小海はかわいい、けど自分で自分をかわいいって言う奴は大嫌いだ。空がどう思ったかは分からないが、どことなく嫌そうな顔をしていた。やはり双子だな。


「…イヤかな?まぁいきなりこんなこと言ったら失礼だよね。」


「いやいや!ぜひこちらこそお願いします。お、俺哀原大地です!」


「ありがと~大地君。えっと…君は?」


勝手に決めんなよ大地。けどまぁ仕方ないか。


「風羽海だ。」


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