妹彼女
革の匂いがするカバンと靴を持ち、マンションを出た。


俺たちが行く高校は歩いて20分くらい、二人とも歩くことが好きなのでチャリは使わない。


『私たち同じクラスかな?』


「どうだろうな?高校に入ってまで空と一緒ってのもどうかと思うが……」


小中学と俺はなんの奇跡かずっと同じクラスだった。別に嫌ではないが、毎年クラスの人に俺たちの関係を説明するのはめんどくさい。


「お~い!空、海!」


校門に入る前、後ろからよく知る声が聞こえた。


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