つづく、あしあと。
2、私は彼女が嫌いです。
私は彼女が嫌いです。
そう書いてやればよかった、あのアンケート。
担任の田中の顔を思い出し、私は鼻で笑った。
「何? 何がおかしいの、ナオ?」
となりにいる智子が、不思議そうに首を傾げる。
その顔も、まぬけな金魚を連想させて、私は吹き出しそうになった。
「ごめん、なんでもない。思い出し笑い」
「ふう~ん。なんかいいことあったんだ?」
いいなあ、ナオは美人だし、と智子は付け足す。
美人といいことが何の関係があるのか私には分からないけれど、きっと智子の住む金魚の世界では、大変重要な結びつきがあるのだろう。
そう書いてやればよかった、あのアンケート。
担任の田中の顔を思い出し、私は鼻で笑った。
「何? 何がおかしいの、ナオ?」
となりにいる智子が、不思議そうに首を傾げる。
その顔も、まぬけな金魚を連想させて、私は吹き出しそうになった。
「ごめん、なんでもない。思い出し笑い」
「ふう~ん。なんかいいことあったんだ?」
いいなあ、ナオは美人だし、と智子は付け足す。
美人といいことが何の関係があるのか私には分からないけれど、きっと智子の住む金魚の世界では、大変重要な結びつきがあるのだろう。