つづく、あしあと。
 女から見てぱっとしなくとも、男から見たら、好きなタイプとしてかなり上位に入るのではないだろうか。

 たぶん、あんたよりずっとね。
 そう思って智子に目をやる。
 だが、もちろんそんなことは口にしない。
「そんなことないよ。さちは可愛いよ。智子も可愛いけど」
 私は、女友達には効果てきめんの魔法の言葉を口にする。
 とたんに、智子はにっこりと頬を緩ませて私の腕に自分の手をからめてきた。
「ありがと~! ナオは優しいね」
 体温が気持ち悪かったけれど、振り払うわけにはいかない。
 私も笑顔で応じる。


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