つづく、あしあと。
★★★★★
しん、と静まり返った生物室を見渡す。
グラウンドに面した窓の外には、もう薄闇が広がっている。
夕焼けが夜の訪れと交じり合って、きれいなグラデーションをつくりだしている。
私は少しの間、その風景に目を奪われた。
夜は嫌いだけれど、こんな風に美しいものを見られるなら、その訪れも悪くはないとさえ思う。
そのとき、生物室に近づいてくる足音が聞こえた。
しまった、と思ったけれど、もう遅かった。
私はとっさに身を隠すことができなかった。
田中が出て行ったときのままだったので、鍵は開いたままだった。
ドアノブが回る。
しん、と静まり返った生物室を見渡す。
グラウンドに面した窓の外には、もう薄闇が広がっている。
夕焼けが夜の訪れと交じり合って、きれいなグラデーションをつくりだしている。
私は少しの間、その風景に目を奪われた。
夜は嫌いだけれど、こんな風に美しいものを見られるなら、その訪れも悪くはないとさえ思う。
そのとき、生物室に近づいてくる足音が聞こえた。
しまった、と思ったけれど、もう遅かった。
私はとっさに身を隠すことができなかった。
田中が出て行ったときのままだったので、鍵は開いたままだった。
ドアノブが回る。