君のトナリ





なぜ私に言うの?


百合ちゃんに言えばいいんじゃないの?


それとも私は便利だから?


わからない、わかりたくもない。


「おい、宮島」


ふと顔を上げると、先生が傍まで立っていた。


「お前、ぼーとしているな。当てるからな」


そう言って、黒板に書いてある数式を見せられた。


げっ!数学だ~


嫌いなんだよね~


露骨に嫌な顔を出してしまった。



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