Cleome
1st step:理不尽だ!
キライ
キライ。
キライ…
苦手!
あーもう!鳥肌たってくる。
「佐藤さん、オレ…」
あたしは何やら放課後に屋上に呼び出された。
何だっけ?名前。
太郎?次郎?
女子がいっつも通るたびにきゃーきゃー言う、園端(えんばた)高校の王子様。
「好きなんだけど…」
私…好きじゃないけど?
てか、キライ。
男はキライ。
特に俗に言う美形?
何か…ナルシーっぽくない?
それに…私、昔かっこいい人に追いかけられたんだよね…。
てか…ストーカー?
容姿に自信があるなら真っ正面から来いよ!って感じ。
それから私は男がキライになった。
例外はいるけど。
「アタシ…キライなんだ。男というモノが。」
早く立ち去りたい…ってか立ち去る!
「待って!」
追いかけてくるなー!!
女々しい!
「追いかけてくんじゃねー!!」
我ながら口が悪い。
効果があったみたいで、ソイツは止まった。
早く戻ろっ。