Cleome
乗るはずだったバスが信号待ちしてる前を通り過ぎるのって…虚しい時ベスト10に入るんだよね…。

あたしの強運急降下!?

とりあえず…里美に電話しとこ。メールめんどいし。
「あ、里美?あのさ…バス乗り遅れたから九時ちょうどのやつでいくわ。」
『珍しいね。乗り遅れるなんて。』
『宇海〜?本屋行ってるわね。』
「ざーんねん。あそこのバス停の近くには本屋無いから。あ…」

たく…相変わらず萌華は萌華だな…。当たり前か。
つーか…これ、何て説明するよ?

『宇海〜?どうしたのよ?』
「あー…絶対バス停で待ってろよ。キャップかぶったやつがあたしだから。」

これ以上は何も言うまい。

電話を切ってからバス停の椅子に座った。普段からスカートでも男っぽい座り方してるから何か違和感無いわ。

周りからは…多分大丈夫。

今日外に出されたのって…まぁ、自分で出たんだけどさ、もしかして…通用するか試すためだったりして。
そこまでは考えないか…。

母さんなら考えそうだけどさ。

…ここに居ていいのか?絶対知り合いが通るし。
同じ学校で、しかも面識がある人が通ったら最悪!

ごまかさないと大変だよな…。
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