Cleome
「愛香〜!」
俺が逃げ出したい中、宇海のためにギャル系愛香と話してると、宇海の方から女が走って来た。
お、けっこーカワイイじゃん。

「あの男の子マジヤバイ!カッコカワイイってかんじ!」
「マジで!?」

キャーキャー言いながら、宇海を見ようとする二人。俺…放っておかれてるんすけど!?

「見えないしー!」

今のうちに逃げとくか。 …女の宇海に負けたのか…!?悲しー。ドンマイ俺!

そうこう考えながら、俺はキャーキャー言ってる二人から離れ、少し遠回りして車に入った。

「おつかれ」
宇海はニヤリと笑いながら言うと、俺が買ってきてやった水を俺に差し出した。

「サンキュ…………やっぱいいわ」
琉珂こわ!オーラが果てしなくどす黒いぞ!?
琉珂って…こんなヤツだったんだな…。

「なに?珍しく遠慮か!?」
「俺も時には謙虚になんだよ」

気付かない宇海は幸せだな…俺、何かしたっけな…琉珂に。

「お姉ちゃん、貰っていい?」
「いいぞー琉珂になら喜んで!」

相変わらずブラコンか…つーか、琉珂の顔付き違うし!…シスコンか…俺を敵対視してるっつーことだな。

…何でいまさら?

意味わかんねー。
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