Cleome
え、なにこの展開!?ちょ、マジで聞いてないんですけど!?
つーか、何この人!近付いてくんなよ!!

その顔を見せるな!見せんじゃねぇ!

青ざめながら後ずさる私にジリジリと詰め寄るように近付いてくる。
……キモチワルイ。

「宇海どうした!?……あ、」

助けろ…止まってないで早く来い!来るのおせぇよ!!

「お兄ちゃん!」
涙出てきた…拒絶反応。入って来た琉珂に涙目で訴える。
助けて!って。

「キュートなのが増えた!」
琉珂とあたしを交互にみる変なヤツ。マジで早くどっか行ってほしい。

「帝志(ていし)、お前どけよ。彼女一筋なんだろ?」

霄が帝志とか言うヤツに近付きながら言うと、あたしを見て不敵に笑った。

「マイ ダーリンは一人だし。愛してるのはあいつだけ」
うっわー…何このハート炸裂幸せオーラ。バカ過ぎてどうでもよくなってきたし。

「“愛してるのは”ってお前…」
「ん?マイダーリンに会えない男の悲しい性」

男が彼女のことダーリンって呼ぶの初めて聞いたし。ダーリンって男と女どっちのことも言えるのか…。
知ったって意味ないけどさ。

「体だけの関係で心はいつも、何してる時もオールウェイズマイダーリンの側に」
「それって浮気じゃん」

明らかに浮気だろ。
浮気以外の何ものでもないし。
つーか…霄と同じ種類だな。

なんで英語を言葉に入れるのか全く不明なバカ二号決定。
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