Cleome
いや、でも…霄とか忍び込まれてなさそうだし…ま、大丈夫だよな。

「あやしい音がしたら助けに行ってやるよ」
「は?大丈夫だろ…お前も忍び込まれたなら別だけどさ」

どんなやつの部屋にも来るならあたしのとこに来る可能性あるじゃん?

「俺は、無い…」
「有るけど?スクールに入学したての時」

…え?霄は隠そうとしてた…?いや、帝志の言葉聞いた時凄い顔してたし…。

「俺は知らねぇよ!」

知らねぇって……あ、霄って超熟睡型の人間だったわ。耳元で叫んだって起きないし、叩きまくったって起きないようなやつだったよな…。

変な物音したって起きねぇなら…あたしの部屋に帝志が来たって気付かねぇだろ!

「役立たず」
「は?何だよ、役立たずって」

落ち着いて寝れねぇじゃん…最悪。

「頼むから来るな…」
「……さぁ?」

…腹立つヤツだな…!どうしてくれよう!?

「お兄ちゃん、やっぱり代わるよ」
「いーって!つーか、頼むからあの部屋で鍵かけて寝てくれ!」

あたしだけ安全地帯で爆睡なんてできねぇ!琉珂が気になって寝れねえよ!

「でも…」
「大丈夫だって。来たら…ぶっ飛ばす」
にしても…部屋忍び込んできてどうするわけ?

か、考えたくねぇ…。

万が一、万が一…もしものことがあったら…バレるじゃん!女ってバレるし!

やべぇよな…色々ヤバイ!
ん?でも…あいつ、ゲイか?女は好きじゃなかったら…安全?

「なぁ、帝志…好きなの男だけ?」
「ノー。ガールズも好きに決まってんじゃん!」

…期待したあたしがバカだった。

「ガールみたいにキュートな宇海は俺のお気に入り」

とか言って、あたしに抱き着いてきた。

「離せ!」
「ム・リ」

変態だ!こいつ変態!
訴えたら絶対、金とれる!
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