Cleome
「あ、お…俺、用事思い…ダシタカラ…」

嫌な汗が…。自分が何言ってるかわかんないし…。
「宇海君…大丈夫?顔色が…」
大丈夫じゃないですよ。…声出せねぇ…。力が…。

「大丈夫っすよ。ただの持病が出ただけだしな?」
とりあえず頷いとく。これは…持病っていうのか?
「か弱いのね…」
…か弱くないし〜。ビミョーに霄笑ってるし。後で覚えてろ!

「あ!それ僕の荷物だ」
「あら、そうだったの?じゃあ…二人とも、琉珂君の部屋までお願いね」


…あれ?あたしの荷物…あ、琉珂…助けてくれた?

琉珂はあたしに微笑むと、部屋を出ていった。

「琉珂〜。やっぱ琉珂は頼りになるな…」
「俺も助けただろ?」
「ビミョーにな!」
霄の背中に蹴りを一発入れると、椅子に座った。
汗が…。

「…宇海ちゃんって…男嫌い?」
どう返せばいい?男が男嫌いっておかしいよな…。
「あーこいつ、顔良いヤツにトラウマがあるんだ」
「顔良いヤツ?…ミーは!?」

まぁ、確かにあれはトラウマだよな…寒っ!思いだしたくねぇ…。

「お前は馬鹿過ぎて外れてるんだよ」
「…つーか、自分で顔が良いって…」

ナルシストじゃん!まぁ…顔は苦手の分類に入るからカッコイイんだろうけど。

もし、帝志がめっちゃブサイクで時々英語を意味不明に入れるヤツだったら…女にも男にもモテねぇな。

…こいつ、モテるのか?ただのウザイヤツだったりして。

「お前さーウザイよな」
「ひど!クライ!クライング!」
「わかりにくいっつーの!」
今まであたしが会った変なヤツの中で断トツで、こいつおかしい。
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