Cleome
「玲蔵、やめるんだ」
会長が止めているけど、やめる気はないらしい。

そっちがその気なら……あたしも引き下がらないし!
「何言ってんの?つーか、ぶつかって危険な目にあったのに、謝罪の言葉も無いわけ?」
「小さくて見えなかった。何かあったのか?」

マジふざけんな!
絶対見えてただろ!

「死ね!ハゲ!」
将来ハゲろって呪いかけてやる!
こいつ……腹立つ。今までのムカつくやつの中で一番だ。
霄なんてムカつく内に入らないってことが分かった。
帝史は……違った意味でムカつく。

「弱い犬ほどよく吠えるって言うが……本当なんだな」
「玲蔵!」

会長が申し訳なさそうにこっちを見てるけど……会長がそんな顔をする必要は無い。悪いのはそいつだし!
「お前何様?ふざけんな!」
「キャンキャンうるさい……」

何であたしを敵対するのかは知らないけど……あたしはこいつが嫌いだ。
根本的に合わない気がする。
先輩だろうとなんだろうと……知らねえし!

「このホモ野郎が!!」
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