Cleome
「はーらーたーつー!」
あたしは部屋に戻ると、ベッドを叩きまくった。
ムカつくムカつくムカつく!!何回言っても表しきれないくらいにムカつく!
「あの鼻へし折ってやる!」
鼻じゃなくてもいいから、とにかくへし折りたい!
あたし……何かしたっけ?何にもしてない!つーか、ここ変なやつ多過ぎ!
……あたしも変なやつか。実は女だし。

「……貴様なんて興味無い?ざけんな!あたしの方が興味ねぇよ!」
枕を思いっきり投げる。
「い゛……」
変な声がして見ると、ドアの所に枕を持った霄がいた。
「……何してんの?」
「何してんの?じゃねぇよ!」
そう吠えて枕をあたしに投げた。……こいつもいいことないなぁ。

「遅れるぞ?」
「あ、やっべ……行きたくねぇ」
朝から体力使いすぎた。学校行って男の中に入れる自信ねぇ。

「副会長が普通の時にあんだけ話すの初めて聞いた」
「……あいつ、あたしの敵だ!」
あっちがあたしを敵対するなら、あたしだって負けねぇ!
「宇海、副会長だぞ?」
「んなもん知るか!」

副会長だろうが何だろうが敵は敵。関係ねぇし!

「霄、手出しするなよ」
「ああ……するわけねぇだろうが。つーか、カバン」
あ、たたき付けたまんまだったし。
「サンキュ。行くか」

待ってろ地獄の学校生活!ついでに副会長!
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