Cleome
「それより、いつ行く?」
「あー……明後日とか?」

いつでも暇だけど。春休みだし。

「じゃあ…10時のバスで行こうね。」
「りょーかーい。」
「起きれるかしら…」
「夜遅くまで変な本読んでなければ。」
「あら、変な本じゃないわ。バイブルよ!」

意味不明ー。

ホント、なんだかんだ言って結構楽しい毎日だ。
この毎日が終わるなんて…想像できない。

ずっと続けばいいのに。

そう思う片隅で、絶対無理だと直感的に感じる。
何かが大きく変わる時が近づいている…。

「宇海〜」

あたしの名前を呼ぶ声。
隣のクラスのギャルっぽい子だ。名前なんだっけ…ギャル子?
まぁいいか。

「霄のアド知ってるよね?」
「…ソラ?」
「そ、霄。マジカッコいいよね」

あいつか。
知らないし。…あれ?知ってるっけ?抹消した記憶が…。
てか…何であたしが知ってるって分かったわけ?
同じ中学だからか…。

「ごめん、知らないわ。」
「えー霄がケータイ忘れたから宇海に聞けって言ってたのにー」

どーせ持ってた。単にメンドかったんじゃないの?

「いつ会ったわけ?」
「夏休みだからぁ〜8月?」

つーか何で今更…。もう半年は経ってるし。
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