堕ちる(仮)
もう引き返せなかった。


一人で打てるようにもなり。


眠れない日々は続く。そして、睡眠薬に手を出す。


3日寝ないでパキパキに決まって、眠剤を飲んで24時間寝る。


その繰り返しだった。


だんだん刺激にも慣れてきた。


危機管理もおろそかになりがちだった。


そんな中、彼氏が捕まった。知り合いの売人から連絡があり、荷物をまとめ私は逃げた。


知り合いの紹介で大阪に行った。

そこではピンサロで働いた。


なんてことはなかった。


ただ男のものを咥えて金が入る。


シャブがまた買える。


またやくざの男と付き合うようになった。


ある日彼の浮気が発覚して私は家を出た。


前から私のことを口説いていた男に電話し、その男の家に転がり込んだ。もうどうでもいいと思った。


私の内臓はもうボロボロで、瞳孔も開きっぱなし、肌は爬虫類のようにカサカサだった。


さすがにドクターストップがかかった。


打ちたい衝動が出たら眠剤を飲みまくりそれでごまかした。


悪循美咲は繰り返す。


人生どうでもいいと思った。


生きる気力をなくしていた。


文字通り廃人だった。
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