堕ちる(仮)
彼女は…
初めて彼女の家に行ったときの出来事だった。

普通に乾杯をして酒を飲んでいた。

しばらくして彼女は酒を一気に呷りはじめた。

そしてタバコを吸って、何か思い立ったように突然立ち上がり部屋から出て行った。


戻ってきた彼女はおもむろにタバコをもみだし葉っぱを除いていた。

そしてタバコの葉っぱと白みがかった緑のハッパを混ぜてタバコに詰め、吸い出した。

「あんたに言っておきたいことがあるんだけど」

そう言ってねばりつくような煙を僕に吹きかけ語りだした。


「私バツイチなんだよね」


「えっ?」

呆然と彼女を眺めていた。


「それだけじゃないの。しかも獄中離婚したんだよね。
私が今まで何してきたか教えてあげようか?やめるなら今のうちだよ」


そう呟くと、深くハッパを吸って、語り始めた。
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