うさ耳ダーリン








アレに騙されちゃいけない―――








あのピコピコ動く物体は、きっと、相手を油断させるためのギミックのようなもんなんだ。




コイツは間違いない




ただの危険人物だっ







「…わたしの命が欲しいなんて、一体君は誰に飼われてるのかしら?」




不安な自分を押し込めて、挑発するように見上げてやると、冷たい紅い瞳がじっと、値踏みするようにわたしを眺めてきた。




氷のような視線に、背中がゾクリとする…けど、




それでも




女王になる自分は、いついかなる時でも屈するわけにはいかない。




特にこの国は、危険度でいえば最上級―――




こういう事態はすでに帰還前から予測ずみなんだからっ
(まさか初日からとはさすがに思わなかったけど)
< 18 / 28 >

この作品をシェア

pagetop