うさ耳ダーリン
かなりストレートに突き刺さるツッコミだったけれど、この程度で弱みを見せるわけにはいかない。


「―――わかってないわね…何事も経験!…そうじゃなくて?」


押さえ付けられていなければ、ファサっと髪をなびかせたいところ。




「…牢屋に入るのも、ですか?」


うぅむ…なかなか、流されてくれないか…


口調から、明らかに信じてないことがまるわかりだ。


「―――とにかく、わたしは女王になる。なるったらなるの!…文句あんの?」


いちいちらしく見せるのが面倒になって、子供のように言い張ると、


クロウはふっと顔をほころばせた。
< 22 / 28 >

この作品をシェア

pagetop