うさ耳ダーリン

脱獄プリンセス



行っちゃった…



ボー然と取り残された部屋には、風が舞った形跡も残されてなく、



全てが夢だったんじゃないかと錯覚する。



―――というか、



「この魔法のプロテクトがかけられた監獄から、一体どうやって脱出したっていうの!!?」



「いやはや、本当に底知れない奴ですな」



「ひゃあぁぁぁぁっ!!!」



やっと落ち着いた心臓が再び飛び上がり、鉄格子の方を思いきり睨みつけた。



「全く、カグラ様を危険な目に合わせるとは、けしからんです」



「べべべベアンっ!!!?」



けしからんのはおまえだ!
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