うさ耳ダーリン
白い襟に紺色の、質素なワンピース姿のわたしは、
間違ってもこの国の姫、
しかも第一王位継承者であることに、気付かれないとは思う。
ふんわり巻いた、母親ゆずりの紅い髪もこの国では珍しくないし、
…まぁ、見る人が見れば名門校の制服だってわかるだろうけど、
いいとこ、カモがネギしょってのこのこ歩いてる、くらいの認識だと思う。
もちろん、黙ってカツアゲされる気は毛頭ないけど。
「ご安心を。カグラ様はわたくしめが必ずお守り致しますゆえ」
「…………」
…全然、安心できない。
でも事実、今のジルダ国においてわたしの味方は、ベアンを含めて二人しかいないのだ。
間違ってもこの国の姫、
しかも第一王位継承者であることに、気付かれないとは思う。
ふんわり巻いた、母親ゆずりの紅い髪もこの国では珍しくないし、
…まぁ、見る人が見れば名門校の制服だってわかるだろうけど、
いいとこ、カモがネギしょってのこのこ歩いてる、くらいの認識だと思う。
もちろん、黙ってカツアゲされる気は毛頭ないけど。
「ご安心を。カグラ様はわたくしめが必ずお守り致しますゆえ」
「…………」
…全然、安心できない。
でも事実、今のジルダ国においてわたしの味方は、ベアンを含めて二人しかいないのだ。