(短編)大好きがいっぱい。
「…じゃあ―誠実クン、返事考えといてねッ!ずっと待ってるから!!あたし先、学校行くね♪」
そう言って、由佳里ちゃんは笑顔を向けてにこやかに去って行く。
その去る間際、由佳里ちゃんはアタシを軽く睨んだ―。
由佳里ちゃんが去り、しばらく気まずい沈黙が流れた。
「…じゃ、俺らも行くか―」
アイツは、そう言って歩き出そうとした。
「―ま…って!待って…よ、アタシ―もアンタに話が……」
アタシは、慌ててガシッとアイツの腕を掴む。
でも、アタシはためらって、なかなか言い出せない。
「…ん―何?」
アイツは優しく聞く。
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