(短編)大好きがいっぱい。


「そっか、堤はモテるからね…そりゃ告られるわ。―沙織は?アンタは、告白とかしないの?」

満紀は、アタシを真っ直ぐに見て言った。

「―アタシは…出来ないよ、アイツに告白なんて―…」

アタシは、ボソボソと小さく呟くように答える。

「…そうやって、いつまでもうじうじしててもどうにもならないよ?―アンタがそうやってる内に、もし他の人が堤と付き合っても、あたしは知らないからね!」

満紀は、アタシを叱り飛ばした。

いつもこうだ。
アタシは、満紀に叱られてばかりいる。

いつも必ず決まって、アタシは満紀にダメ出しされる。



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