葬儀屋少女
「はぁっ…はぁっ…!」

灯夜はラブホの廊下で、荒い息を整えていた。

「やばい……、俺が…捕まっちまう!」

死体を隠そう、そう思い灯夜は部屋に戻った。

「貴方ね…」

チリン…チリリン…

「は?」

突如として聞こえる鈴の音。

…―おぞましい。

灯夜はそう感じた。

「!」

そのとき、背後から薔薇の香りが漂ってきた。

振り返ったときだった。

ズポリ

少女の手が灯夜の中をかき乱していた。
そして抜き取られた少女の拳には―…

黒い、どろどろした塊。

「これが欲しかったのよ。人の罪の数。私の闇の中で永遠に彷徨うがよくてよ。」




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