葬儀屋少女
―牧之 悟―

「はぁ…」

俺は保健室のベッドの上で、ため息をついた。

「…」

ダメなのは分かっている。
分かっているんだ。
許されないことなんだ。

「牧之くん?」

「…はい。」

「貧血をおこすなんて…珍しいわね。」

保健室の先生、嵯峨野 美代が俺の額に手を添えた。
途端に俺の顔は熱を帯びた。

「…帰るから。」

俺は先生の手を振り払うと鞄を手に取り、保健室を出た。




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