幼かったあの頃
こうして最近では日常茶飯となった追いかけっこが始まり…

運動が苦手な私がサッカー大好き少年に追いつくわけもなく…

「いいもんね〜。実はもう見たからぁ!!」

と叫び…飛びっきりの笑顔を向けて彼が戻ってくるのを待った。

「はぁ…マジかよ。何でお前の方がでかいわけ?絶対、淳の計り方が悪かったんだ…。」

「別にいいじゃん。今年は0.2センチだし(笑)」

「そこ強調すんな!!」

「0.2センチ〜!!」

「うるせ〜!!」

バシッ。

「痛ぁ〜、もぉ〜!!」

バシッ。

叩き返して逃げた。

「このやろ〜、待て!!」

「きゃあ〜、里美ぃ〜助けてー!!」

「またか…今日も仲いいね☆」

「「仲よくない!!」」

「ほら、息ぴったり♪」

「何で一緒に言うの!?」

「お前が俺に合わせたんだろ!?」

「んなわけないじゃん!!」

「また夫婦喧嘩が始まったよ…紗枝行こっ。」

「そうだね。邪魔者は退散しますかっ♪お2人さん、仲よくね☆じゃあね〜。」

「ちょっ、紗枝〜!?里美も置いてかないでよぉ。」

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