幼かったあの頃

帰り道。

紗:「それ、愛莉ﾁｬﾝ絶対たっくんを狙ってるよ!!」

里:「そういえば最近、よくたっくんに話しかけてるもんね。」

紗:「七海、早くしないと七海の好きなたっくんを取られちゃうよ？」

七:「す、好きなわけじゃないもん!!」

里:「早く告白しなよ〜。」

七:「だからぁ…」

紗:「あのね、七海。七海が気づいてないだけで七海はたっくんが好きなの!!七海、たっくんと淳以外の男の子には話しかけないでしょ？」

七:「それは話しかけれないからだもん…。それに話しかけられたらちゃんと話してるじゃん。」

紗:「まぁ、それは置いといて…七海はたっくんと淳に対する態度が違うのに気づいてない、でしょ？」

七:「何が違うの？」

紗:「七海はさぁ、淳にからかわれても追いかけ回したり叩いたりしないよね？」

七:「…本当だ…」

里:「それに、たっくんと話してて楽しいと思うでしょ？」

七:「でも一緒にいるとムカつくことばっかりしてくるし…」

里:「それはお互い様でしょ。七海だって悪戯よくしてるじゃん(笑)」

七:「…うん。」

紗:「悪戯をするのはたっくんにだけでしょ？たっくんの気を引きたいからやってるんじゃないの？一緒にいないと寂しく感じたりしてるんじゃない？」

七:「…」

紗･里「「ほらね？」」

七:「そんなんじゃないし!!」

里:「もぅ、素直じゃないなぁ。本当に愛莉は告白するかもよ？」

ｽﾞｷﾝ…

何だろう？

何か…

七:「それは嫌かも…。」

紗:「まぁ、心配しなくても大丈夫だとは…って七海!?」

私は１人ダッシュで帰った。

何にも考えたくなくて。