甘彼-Amakare-
私は半泣きになりながら
家を出た。


…ぇえ?!


「うすっ。」

「成夜っ?!」

「おはよう。舞美」


なななな!何で成夜が?!


「なにしに来たの?!」

「姫を迎えに参りました」



ちゃっかり姫とか言ってるし!


「迎えとかいらないし!」

「ホラ。早く乗れ」


成夜はぽんぽんっと自転車を叩いた。


…朝から一緒に登校?!


無理無理無理無理!


「行くぞ。」


成夜はひょいっと私を持ち上げて後ろに載せて自転車をこぎだした。


「えっ?!ちょっ!成夜!」

「ぶっ飛ばすぞぉ〜!」








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