Princes Report
それから私に艶やか(アデヤカ)な笑みを見せた
その笑顔に不覚にもドキッとしてしまった
その後上から彗と槙が下りてきた
二人の後ろに見たことない子がいる
「あの後ろにいるのが幸。障害がちょっとあってね……」
「そうなの……」
チラッと幸を盗み見るとあちらも私をジッと見ていた
するとトレーに置いてあるジャムを指差し
「ちがう、ちがう」
とぼやきだした
私が困っていると魁が助け舟を出してくれた
「幸、何が違うんだ?」
「ちがう、ちがう」
再びジャムが入った瓶を指差す
すると魁は理解したようで
「あぁ、雫。瓶の高さがバラバラなんだって」
「び、瓶……?」
「そう、右から低い順に並べ直して」
言われた通りに瓶を並べ直す
「これでいいのかな……?」
幸を見ると満足そうに微笑んでいた
「おはよう、しず…く?」
「あ、おはよう」
どぎまぎして答えるとがコーヒーを運んでいるママさんがきた