鬼神の舞



「…その通りだ。」

「異界の住人がいちいち見えるのは、やはり厄介なのか?」

焔は、言いながら鬼面を外すと、それを一総に渡した。


「うむ…時にはな…。だが…。」

一総は、焔に請われるままその訳を語ろうとしたが、何かに意識を引き寄せられたかのように口を噤み両の瞼を閉じた。







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