鬼神の舞

神鳴の声に、焔は恐る恐る瞼を開いた。


「ああ…っ。」

射るような日光の眩しさに、彼女は声をあげ衣の袖で顔を覆った。
その様子を、神鳴は愛おしげに眺めた。

「焦らなくともよいぞ。その目は暫くは盲いる事はないのだから。」


笑いを含んだ彼の声に、焔は頷きそっと袖を下ろした。

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