鬼神の舞


「説教などするものか。」

神鳴は、焔の美しい項に流れる後れ毛を指先で直しながら笑いを噛み殺した声で答えた。
彼が彼女の髪に触れると、パチパチと小さな火花が生まれ焔は擽ったそうに小さな声を上げて首を竦めた。


「ところで神鳴…下界ではまだ戦が続いていると思うか?」

焔は、神鳴にクルリと向き直り彼に訊ねた。

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