鬼神の舞

「…あの曲の名は“雲雀翔歌”といって、笛を嗜む者なら誰でも吹ける。俺も物心ついて笛を手にした時から常に吹いていた曲だ。…俺の父も祖父も幼き頃から親しみ、受け継がれてきた…いわば…笛の古典楽曲だ。」

一総は、言葉を選びながら焔の表情を確かめながらゆっくりと言った。
焔は、それを大人しく聞いていたが彼の言葉が途切れると深い溜息をついた。

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