胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
『直…私、限界…疲れた。』
『ゆかりぃ…私も疲れたぁ』
深夜の電話…
『こんなにあっさりしてるのかなぁってびっくりしちゃった。そこらへんの公民館での演説を聞いてるような授業だよ…』
『わかる気がする。しゃべってても、注意されないし、注意したとしても周りの子に迷惑だからって感じで…』
私と直の気持ちは一緒だった。
『明日、行こうか?』
向かった先は、愛する母校。
会いに行くのは、もちろん私達の大好きな担任、新垣先生。
久しぶりの直との時間は、とても癒される。
泣いてばかりいた私も、随分落ち着いた。
忙しさが私の心を埋めてくれてるのかも…
友達の名前を覚えたり、教室の場所を覚えたり…
あれから3回もコンパがあったし…
直は、福祉の専門学校へ入学した。
直も、新しい友達がたくさんできたけど、飲み会やコンパの誘いが多いらしい。
一番仲良くなった子にだけ、彼氏の話をしたらしいけど…
それでも、全部の合コンを断り続けるのは厳しいかも…とため息をついた。
とにかく、今は私も直も自分の居場所を確保しなくちゃいけない。
それが今一番大事なんだ。
居場所がないことほど、辛いことはない。
勉強も大事だけど、それよりも勉強できる環境を整える為にも、
ちゃんとした友達関係を確立しなきゃ…
直がずっとそばにいてくれた高校時代とは違う。
直ほどの友達はできなくても、心を許せる仲間…見つけなきゃ。
そんな焦りにも似た気持ちが私達を疲れさせるんだ。