胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
「たっくん・・・たっくん・・・」
言いたいことがありすぎて、何から言えばいいのかわからない。
私は、ただたっくんの体に抱きついて、名前を呼んでた。
「ゆかり・・・もう大丈夫だよ・・・」
たっくんは、さっき襲われそうになった私がまだ怯えてると思って、何度も『大丈夫だよ』って言ってくれるんだ。
だけど、もうさっきの出来事を忘れてしまうくらいに・・・
今、満たされたキモチ。
幸せに包まれてるんだよ・・・
もし、たっくんが助けてくれなかったら・・・
そう考えると、すごく怖いけど。
もう、こんな場所に来ることもない。
こんな時間にここをウロウロするのも、今日で最後。
たっくんは少しお酒の匂いがした。
気になることはたくさんある。
・・・どこで飲んでたの?
・・・誰と飲んでたの?
・・・エッチなお店行ってたの?
だけど、全部私のせいだもん。
たっくんは、夜の街にしか居場所がなかったんだ。
大事にしてた彼女に、話も聞いてもらえず一方的に逃げられて・・・
今・・・
たっくんには、別の人がいる?
私がいなくなってから、たっくんは恋をしてしまったのかな。
まだ、ほんの少しでも私を想ってくれてるのなら・・・
頑張るから。
私、頑張るから・・・
もう一度
たっくんの彼女になれるように・・・・・・・・・