胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
【ゆかり】愛してる
【ゆかり】




ほんとは・・・帰りたくなかった。


ず~っとこうしてくっついていたかった。




寂しかったんだよ・・・ずっと。


言葉なんていらない。

ただ、抱き合っていたいって思った。



エッチなんてしなくても、こんなに心が満たされるんだ。



たっくんの息遣いを感じて、私は穏やかな気持ちになれる。



たっくんが

月を見上げる。


私は、月を見上げるたっくんの顔を見上げる。



やっと言えたね。


びっくりしてたけどね。



私が、子供のように『好き好き~!』って言うから。




だって、子供も大人も同じだよ。


欲しいものは欲しい。


大事なものは誰にも取られたくない。



自分だけのものにしたい。





ぎゅっとくっついたたっくんの心臓の音が心地いいんだ…




公園の時計を見たたっくんが、急に焦り出した。


「ちょっと!もう11時じゃん。お母さんに電話しろ!!」


そんなたっくんも大好きで…

かわいいね。



手をつないで、タクシーを拾う。


久しぶりなせいか、じっとたっくんの横顔を見てしまう。


かっこいいなぁ・・・


どうして、別れちゃったんだろう・・・



もう、こんな過ちは犯さない!




私も

たっくんも



あの頃より、少し大人になれたよね・・・






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