胸ｷｭﾝMonday ～甘く切ないすれ違いの恋～

【卓弥】通じ合う心

【卓弥】


俺の前で涙ぐむ大事な彼女を俺は一生大事にしようと思った。




どうして、すれ違ってしまったんだろう。




恵のことや、その時の自分の気持ちを全て正直に話した。

恵に対する『守ってやらないと』という気持ちがあったことも話した。


正直、またゆかりを泣かせるかもしれないと思ったが、先生の言ってくれたことを思い出して、隠さず全部話した。



窓の外のオレンジ色の夕焼けがゆかりの頬を染める。


ゆかりは、頷きながら…時々涙を浮かべながら、俺の心の中をちゃんと見てくれた。





俺、もう少し早くこうしていれば…あんな別れを経験せずに済んだのにな。




ゆかりは何度も何度も俺に謝った。


「逃げてごめん」

「信じることができなくてごめん」


俺が悪かったのに、あいつは何度も謝るんだ。



俺は抱きしめたいって思った。


ここがもし公園だったら思い切り抱きしめていただろうな。



俺は右手を伸ばし、ゆかりの手を握った。



俺の手は汗ばんでいた。


ゆかりは優しく微笑んでくれた。




まだ、俺の話は折り返し地点………



別れてからの…俺の転落の日々を……話さなきゃ、ダメだよなぁ。



今度こそ、また泣かせてしまうかもしれない。


俺は、一瞬のうちにいろんなことを考えた。


…どこまで話す？

…千恵理のことは？

…奈津姫のことは？



どうしよう…