胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
次の日の朝、目が覚めると泣いていた。
きっと嬉し泣きだと思う。
ホッとしたんだね…
長い間、寂しくて辛くて…たっくんに会いたかったから…
お母さんの作る朝食は、いつもと同じなのに…
なんだかいつもと違う。
「美味しいね。この目玉焼き!」
「毎日食べてるじゃない?大丈夫?」
「お母さん、いつもありがとね。」
今日のゆかりはおかしいわね、と笑ったお母さんだけど…少し嬉しそうだった。
「ねぇ、お母さん。お母さんもお父さんにドキドキしたりしてた?」
私は、メロンパンに手を伸ばしながら聞いた。
「やっぱり今日おかしいわよ?大丈夫?…そりゃ、昔はドキドキもするし、お父さんに会いたくてこっそり待ち伏せしたりしたこともあるわよ。」
お母さんは遠い目をしてた。
私はその目の先に、昔のお父さんとお母さんが見えた気がした。
私と同じように、眠れない夜を過ごしたりしたんだね、お母さん。
お父さんのこと考えてドキドキしたり、お父さんのぬくもりを思い出してキュンとしたりしたんだね。
それから、学校に行くまでの時間…
お母さんの昔の恋バナに花が咲いた。
いつか、なれるかな。
お母さんのような『ママ』に…
たっくんと同じ屋根の下で暮らして…
たっくんとのかわいい子供と話すんだぁ。
『お母さんは、お父さんが大好きだったんだよ。今も大好きだけどね。』
なんて…
いつか、そんな日が来る?
いつか…
たっくんが私の旦那様になる日が来るのかな。
朝から、涙が出そうだった。