胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
スタスタと歩く隆介は一番奥のテーブルの席につく。
その向かいに座ろうとした美亜に一言。
「お前、こっちだろ?」
…………お前??
きゃあ~~!!これが、Sってこと?
会っていきなり、お前…って。
ごめん、美亜。隆介は、美亜には合わないかもしれない。
そう思って美亜を見ると…さっきよりもっと真っ赤になって、隆介の隣にチョコンと座ってた。
「意外な展開だな…」
耳元でたっくんが囁いた。
私は小さく頷いて、席についた。
メニューを2人で見てる姿は、どう見てもカップルだった。
「これにしろよ!俺どっちも食いたいから。」
「…うん。」
無理してないかな…美亜。
本当に隆介のペースに巻き込まれちゃってて大丈夫かな?
目配せして、『ごめん』ってジェスチャーした私に…
美亜が指で…
ハートマークを作った。
私は、たっくんと顔を見合わせた。
私は、もしかしたらこの2人付き合うかも…って思った。
それは、隆介が美亜に注文させたのが『トマトソースのオムライス』…
昼間、美亜が食べたランチも『トマトソースのオムライス』だった。
美亜は、オムライスが来るまで自分のホッペを何度もつねってた。
これは、照れた時によくやる癖。
ここから見てると『夢じゃない?』って自分のホッペをつねってるように見えて、面白い。
「俺がつねってやろうか?」
隆介ってば、美亜のホッペをプニプニし出した。
「柔らけ~!気持ちいい~!」
美亜は黙って、赤くなりながら目を閉じてた。
「面白いなぁ、この2人…」
私とたっくんは、2人のやりとりを見ておかしくて笑ってばかりいた。