胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~

俺は、泣きじゃくるゆかりの横でただ黙って肩を抱いた。




自分のケータイのメールを読み返してみた。










終わり…



かも。








いくら言い訳しても


信じてくれないであろうメール達が、申し訳なさそうに俺の目に入る。






毎日のように入るキャバクラの女の子からのメール。



昨日の晩、アドレスを変えようと思ってたところだった。




今日、ゆかりと新しいアドレスを考えるつもりだった。




ゆかりの『Y』と俺の『T』を入れて、かっこいいアドレスを考えてたとこだった。









俺の送信メールも見た?



例え、別れていた間だったとは言え、恵に送ったメール…



『いつでも頼れよ』




俺、ばっかじゃね?


何してたんだろう。




奈津姫に送ったメールも、今の俺とは違う俺。


俺、病んでた。


『違う男とイチャイチャすんなよ』

『今日も会いにいくよ』


最初の頃か…



途中から携帯は充電するのも忘れてたっけ。




その間に入ってたメール。


『どうして連絡くれないの?』

『今日も来てくれますか?』

『電話つながらないよ』





誤解どころじゃない。






もう



終わりなんじゃないか…





自業自得。





ぬかりない男なら、ちゃんと消去してたであろうメール。


俺は、まさかケータイを見られるとは思っていなかった。



ヤキモチ焼きなゆかりだけど、ゆかりをそんな行動に走らせたのは、別れてからの俺の行動に問題があったからだ。




まだ、泣き止みそうにないゆかりに何て声をかけていいのか…



言い訳もできない。



どこまで見られたのかも、わからない。





俺は、力いっぱい


ケータイを


壁に投げつけた。





いらねぇよ…



こんなもん…












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