胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~


私は、大好きな直のぬくもりを感じたくて直の肩に頭を乗せた。


「強くないよ。好きが増えれば増えるほど…失うのが怖くて仕方ない。」


直と先生は、絶対に別れない。

そう見える。


だけど、本人達はたくさん悩んでたくさん苦しんでるんだ。



「ゆかりの立場だったら私も見ちゃうかもね。たっくんやり過ぎだもん。いくら、ゆかりに捨てられたからって、原因は自分なんだし…やけになる気持ちはわかるけど…遊び過ぎた。」


「でも…たっくんは全部話してくれた。で、もう今は誰とも関係ないって。」


新しく買った壁掛け時計のカチカチとした音が気になった。

今は、この音だけでも眠れない。

また新しい時計を買おう。




「後悔しても、時間は戻らないよ。今の気持ち忘れなければ、これもゆかりを成長させてくれる良い経験だって思う。」


直が私の背中をポンっと叩いた。


なんだか心が軽くなった。


「ぶっちゃけ…私も見たいよ。携帯だけじゃなく、先生の学校の机の中とか…先生の行動とか全部…… 本音を言えば、先生の心の中も見たい。全部知りたいよ。」


「直も…そんな風に思うんだぁ。」


「好きだもん。死ぬほど大好きだから…変かなぁ…。だけど、携帯見たら自分が嫉妬で狂いそうだから、見ないって決めた。」


直は、ちょっと目を潤ませて窓の外を見た。


「先生が言うんだぁ。見たけりゃ、いつでも見ろって。お前が俺を信じられないなら、それは俺の責任だから…って。」


「かっこいい~!!…今日、たっくんも言ってたな。不安にさせた俺が悪いって…」


直は私をぎゅっと抱きしめてくれて、こう言った。


「いい男捕まえたよね、私達…」






< 257 / 498 >

この作品をシェア

pagetop