胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
美亜は、さっきまでのはしゃぎぶりが嘘のように…
真剣に私の話を聞いてくれた。
直と似てるかも…
こういう人が好きなんだ。
ちゃんと私の話を聞いてくれて、優しく頷いてくれる人。
美亜は、ストローの袋を小さく丸めては、また広げて、また丸めた。
私は、なくなったアイスコーヒーのグラスの中の氷をツンツンとストローで突っつきながら…
今の気持ちも
その時の気持ちも
ぐちゃぐちゃでまとまりのない話をした。
「ん~~…実は私も彼氏のケータイ見たことある。しかも、彼氏に言ってないし。」
美亜は、テーブルに視線を落としたまま話し続けた。
「ゆかりは正直にたっくんに話したんだから、大丈夫だよ。そこで、見たことを言えない関係なら絶対にうまくいかないと思うけど…」
「私が泣き出しちゃったから、話さずにはいられなかっただけなのかも…」
正直に言えば、たっくんに嫌われたくなかったから…
黙っていたかったよ。
「私は、言えなかった。だから、何回も見た。だんだん手馴れてくる自分が怖くなって…そんな頃に、送信メールで合コンに行ってることを知ってしまったんだ。」
「それ、高校の頃?」
私は、美亜の過去の恋愛の話を聞いたことがなかった。
「うん。2年も付き合ってたんだけどね…私に送るメールとは明らかに違う丁寧な絵文字付きのメールを見て……もうダメだって思った。」
美亜は、窓の外をじっと見つめたままだった。