胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~


「私は、携帯を見たことを言えないまま、問い詰めたんだ。そしたらね…そんな合コンなんて事よりもっともっと重大な問題が発覚しちゃって・・・」


美亜は、遠い目をしながら過去を見つめていた。


「笑っちゃうんだけどさ・・・友達と浮気してたんだ。あはは・・・マジで笑っちゃう・・」


笑ってる美亜の目には、うっすらと涙が浮かんでいた。


「ごめん、美亜。辛い事思い出させて…」


美亜の温かい手に触れた。

美亜は、私の手を握り返し、涙を拭いて微笑んだ。



「誰かに言いたかった。誰にも言えなかったからさぁ。ゆかりに聞いてもらえて良かった。」


「ありがと、美亜。まだ、好きなんだね…その彼のこと。」


「思い出さないように封印してる。だから、よくわからないけど…忘れることなんてできなくて・・・ 優しい人だったんだ。すごくね・・・だから、携帯なんて見なければ、今もきっと付き合ってたかな・・・」


時折涙ぐみながら、美亜は私の目をじっと見つめて話す。


「知らなくて良いことまで知ってしまったから…だけど、まさか友達とデキてたなんて・・・本当に人間不信になったなぁ。優しい人は、もうイヤ。」

「だから、隆介君に惹かれてるのかな・・・美亜。」

私は、隆介の前で赤くなっていた美亜を思い出す。


「・・・なんか信じられるんだ。隆介は嘘つかないって勝手に思ってる。自由でわがままで気ままだけど、心に裏がないような気がする。」


ふ~っと大きく息を吐いて、美亜は水を飲んだ。


「・・・好きになれるかな。忘れさせてくれるかな、あいつ。」


「どうなっても、私は美亜を応援してるから!・・・今日、好きになれるかもしれないね、本気で…!」



店を出た私は、店に入る前より美亜を好きになってることを感じてた。

みんな笑っていても心の中では、誰にも言えない悩みを抱えていたりするのかもしれない。



美亜が私の服の裾を引っ張った。


「ゆかりぃ、好き!!」


「私もだよ!」


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