胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~



「鈴子って呼んでるんだ…ただの友達なのに?」


案外、美亜ちゃんはSなのかもしれない…


今は、隆介がMっぽく見える。


「…お前のことも名前で呼んでるだろ!それと同じじゃん。あだ名なんだから仕方ないだろ!」


「私、名前でなんて…呼ばれたことないもん!」

美亜ちゃんは、ふくれっ面で隆介に背を向けた。

「呼んでるだろ………おい!こっち向けよ。」


「やだやだ…もう隆介なんてキライ…」


美亜ちゃんは、首を横に振った。


「…もう…こっち向けって。…美亜!」




………俺もゆかりも顔が熱くなった。


なんだこれ…


まるで


ドラマみたいな…



「…隆介…今、美亜って言ってくれた?」

美亜ちゃんは、さっきまでとは明らかに違う嬉しそうな声。


「うっせ~なぁ、もう…」


「隆介、キライって言ったの取り消すから…」


「じゃあ、好きって言えよ!」



おぉ!!ここで、隆介のドSを発揮。

俺とゆかりは、トマトを並べるフリをしながら耳は2人の会話に集中。



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