胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
今日は、直に会いに行くらしく……近くのラーメン屋で手早く済ませる事になった。
どうしてだかわからないが、先生の選ぶ店や食べるものはセンスがいいように思える。
「携帯ないと不便だろ?ほんと、お前ばかだよなぁ…」
先生は、そのラーメン屋ではきっと目立たないメニューであろう「つけめん」を注文した。
俺は、そのつけめんがどうしても美味しそうだと感じ、真似して注文…
「無意識にメールしようとしたり、電話かけそうになるんです。って言うか…俺もどうしていいかわかんなくて…ゆかりがあんなに悩んでて。」
「まぁ…お前に責任があるとは言え、まだお前も子供だったって事だな。フラれて他の女に逃げるなんて…かっこわりぃ!!」
先生は慣れた手つきで、つけめんを食べ進めながら、俺を見る。
先生の言葉はなぜか…イヤミじゃないんだな。
キツイ事言われても、ちっとも心が痛まない。
素直に反省できるというか・・・
「マジ・・・馬鹿だった。でも、もう絶対しないって誓える。だけど、ゆかりの不安を消すことが難しくて・・・」
「焦んなくてもいいんじゃねぇ?一生かけてお前があいつを幸せにしてやればいいんだって。おばあちゃんになった時に、あいつがお前を心から信じられるようになってればいいと思うよ。まぁ、それまで中田がお前に付いていくかどうかはお前次第だけどな。」
…一生かけて…
そうか…
人間の心の傷がすぐに癒えないのと同じで、ゆかりの心に芽生えた俺への不信感もすぐに消えることはない。
何年かかるかわからないけど、これからの俺を見て…ゆかりが俺を信じてくれるようになれば…
やっぱ、四つ葉のクローバー探しに行こう。