胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
「え~!直ちゃんの彼氏だよね?先生って!めちゃかっこいいんでしょ?嬉しい!!」
美亜は、先生を待つ間ずっと先生の顔を想像してはしゃいでた。
10分もしないうちに到着した赤い車。
「中田ぁ~!俺は、お前の保護者かぁ?」
窓から顔を出した先生は、日に焼けて素敵だった。
「ごめん。マジ助かったぁ!友達の家、近くだから乗せてってぇ。」
「はいはい。今度、たっくんに飯でもおごってもらうからな。」
隣で美亜は、ペコリと頭を下げて顔を赤くする。
「初めまして。もうすぐ直ちゃんと友達になる予定の美亜です。」
「あはははは。友達になる予定?あぁ、車の免許行くって行ってたなぁ。」
先生は、本当に直の事、何でも知ってるんだなぁなんて感心してしまう。
車に乗ると、美亜が小声で私に言う。
「ちょっと…めちゃ好み!!かっこよすぎじゃん。」
「そう?もうオヤジだよ・・」
私の声、静かな車内に響いちゃって…
「おい!誰がオヤジって?こんなに優しい先生を捕まえてオヤジとは…」
先生は、バックミラー越しに眉間にしわを寄せてため息をついた。
「ごめんごめん、先生。美亜が先生かっこいいって!」
「ちょっと!ゆかり、言わないでよ~!」
美亜は私の膝をバシバシ叩きながら照れた。
「美亜ちゃんって言うと…最近誰かと付き合いかけって聞いたっけなぁ。」
「先生、本当にすごいね。直のこと何でも知ってんじゃん!」
先生は、当たり前だろ~って言いながら、前を見たまま笑ってた。
すっかり先生に見とれてる美亜は、自分の家の道の説明も忘れちゃうくらいトロンとしてる。
…直、大変だろうなぁ。
こんなに素敵な彼氏で、しかも先生で。
私、もしたっくんが教師だったら…我慢できないよ。
直、頑張ってるね。