胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~


「卓弥、彼女とうまくいってんの?」


隆介から恋愛の話を持ち出すなんて、初めてかもしれない。


俺は、ちょっと動揺しながらも答える。


「ぼちぼち…かな。いろいろあるけど、俺は他の女じゃだめだから。」


「ケンカとかすんの?」


やけに突っ込むなぁ…

やっぱ、自分が恋すると、隆介も変わるんだな。


「ケンカって言うか…俺が悪いんだけど、不安にさせることもあって…」


隆介になら、今抱えてる悩みを話してもいいか…と言う心境になってくる。

隆介は、どんな風に恋愛をするんだろう…

彼女を不安にさせたり、泣かせたりするのか?

実は、めちゃめちゃ大事にするのか?



「卓弥でもそうなんだなぁ、お前は器用だからうまくやってんのかと思ってた。俺は、真剣に女と付き合うことに向いてねぇから…」


隆介は、小さく息を吐いた後・・・携帯を取り出した。


「どうすっかなぁ…」


隆介の悩みは美亜ちゃんのことだとすぐにわかる。


隆介の携帯の画面には、美亜ちゃんからのメール。



『りゅーたん、今日も元気だよ。隆介も元気?』


その画面を眺めながら、隆介は伸びてきたヒゲを触る。



「好きなんだろ?美亜ちゃんのこと…」


思い切って核心をついた俺に、隆介は


「うっせーなぁ。俺の頭ん中は、今はみーたんだけなんだって!!」


と、ほんのり頬を赤らめながら言った。


みーたん=美亜ちゃん…だよなぁ。




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